女性のキャリアアップを阻む「オールド・ボーイズ・ネットワーク(OBN)」とは

2022年7月4日の日経新聞に、「オールド・ボーイズ・ネットワーク(OBN)」の記事が載っていました。
女性の活躍推進を阻む3大要因の一つと言われています。
(①将来像が見えない。②ワークライフバランス。③オールド・ボーイズ・ネットワーク(1番大きな壁))
私と同年代から年上の私が苦手とする男性に多い特性ばかりで、
改めてOBNが女性活躍推進を阻む大きな壁であることを認識しました。

オールド・ボーイズ・ネットワーク(OBN)とは?

オールド・ボーイズ・ネットワーク(OBN)とは、男性同士の独特の文化や目に見えない約束ごと、人間関係のことです。
海外発祥の言葉で、その閉鎖性から米国などでも女性の活躍を阻む要因と言われてきた。
(2022年7月4日日経新聞より)

日本だけの話かと思っていましたが、海外発祥の考え方であることにも驚きました。
海外でもこの壁の中で苦しみながら、女性活躍推進が進んできたんだなと感じました。
日本は先進国の中で最も女性活躍推進が遅れている国であり、とても強固な壁のため、
この壁を崩していくのは、そう簡単なことではないと思います。

私が体験したオールド・ボーイズ・ネットワーク(OBN)

マネージャーの時に感じた、上司の「成功体験の押し付け」もOBNの一つでした。
会社員時代に特に見聞きするのが嫌だったのは、男性の「上司への忖度」。これもOBNでした。
そして私が苦手とする男性の多くが、人の話を最後まで聞こうとせず、決めつけてきました。これもOBNでした。
前職は酒類メーカーでしたので、男性優位的な考え方もかなり多く、
ゴルフや酒の席での閉鎖的なコミュニケーションがとても多かったのです。これもOBNです。
私は幸い、営業職は経験していないので直接は感じませんでしたが、
女性活躍の場を広げるべく先発隊の営業部の女性達は、
肩身が狭い思いがしたり、居心地悪く感じたに違いありません。

OBNをなくしていくには

高度経済成長期のように、男性主導や同調型の組織で意思決定や仕事が進めやすかった時代は終わり、
今は個を生かし、お互いにカバーし合いながら、心理的安全性の中で成果を出していく時代です。
OBNは、女性だけでなく若い男性ですら今は抵抗を示すほどです。
昔の「男性らしさ」を前面に押し出す必要は、現代には必要ないと考えます。

VUCAの時代と言われる現在、女性活躍推進だけでなくダイバシティ&インクルージョン(D&I)を進め、
多様性を活かしていくことが業績を上げ、イノベーションを起こしていくことにつながります。
業績を上げるには、D&Iを企業の経営戦略として取り組む必要があるのです。
前述したように、D&Iを進めるには、OBNをなくしていくしかありません。
OBNをなくしていくには、女性が取り組んでも全く意味がありません。
男性社員だけが取り組んでも個人的には改善されますが、
組織や会社全体としては簡単にはなくならないでしょう。
やはり企業トップ自らがOBNを認識し、
その弊害をきちんと認め、対応していくしかないのです。

OBNをなくしていくことで、女性活躍は自然と進んでいくでしょう。
女性が働きやすい環境であることは、男性も働きやすい環境だと言えます。
つまり、どんな人も働きやすい環境なのです。
私のめざす「誰もがイキイキと輝ける社会」の実現に向けて、OBNをなくしていきましょう!


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