「会社を辞めたい」理由とは?退職する前に考えるべき5つのこと。

今の若者は、入社して3年以内に辞める人が3割以上にもなると言います。

コロナ禍になってテレワークが進んだ2020年。その時間で、今後の生き方やキャリアを考え直した女性の割合は、9割にものぼったそうです。(出典;「新型コロナによる働き方への影響調査」SHE株式会社)

一般的な退職したい理由とは何か。女性が生き方を考え直した理由とは何なのか。
一緒に考えてみましょう。

また、退職前に考えておくべきこと5つについてもまとめました。
参考になれば幸いです。

現在の日本経済について

最初に少し堅い話をしますね。

日本企業は昔から日本型雇用と呼ばれる「終身雇用制度」「年功序列」があり、右肩上がりの経済成長時代にはそれがうまく機能していました。

しかし、経済成長はストップし、労働人口が減り始めた現在では、「終身雇用制度」や「年功序列」の方法が崩壊の一途をたどっています。この制度は、常に業績が上がり続けないと維持できない仕組みになっているからです。

現在は、欧米系の「ジョブ型雇用」(職務・勤務地・労働時間が限定された雇用契約のこと)や「成果主義」へのシフトが始まっています。

IT技術や事業スピードが加速度的に進んでいく現在では、生産性が上がらないこれまでのやり方では業績が伸びず、能力のある優秀な人材を確保するために、成果主義を採用しなければならなくなってきたのです。

一般に多く見られる辞めたい理由

まずは、代表的な「辞めたい理由」についてです。あなたの辞めたい理由は何ですか?

お金(収入)

一番の理由は、やはり「お金(収入)」です。もちろん、お金がなければ暮らしていくことができません。

「労働に見合ったお給料をいただけない」「将来性が心配」などで辞めてしまうことは、ある意味仕方がありません。

会社を決める際に、よい業績が続いているか、福利厚生はしっかりしているかなどを見極める必要があります。また、コロナ禍で急速に業績が悪化している企業も多く存在しています。

勤めている会社の経営が苦しくなっていると思ったら、早めに転職の情報収集や新しいスキルを身につけるなど、次の仕事のための準備を始めることをおすすめします。

人間関係

辞めたい理由として「お金」と同じくらい、あるいは「人間関係」が一番の理由という説もあります。

Googleの調査で、チームとして最も成果を出す要因について調べたところ、「心理的安全性」の高いチームが最もよい成果を出したそうです。人間関係がよくなければ、働きやすさはなく、結果も出ません。

職場の雰囲気や人間関係のよさは、入社してみないとわからない部分が多いと思います。人事の方の雰囲気を感じたり、会社で働いている人に様子を聞いたり、インターネット上にも会社の雰囲気などを書き込むサイトもあります。

事前に得られる情報を探してみましょう。

仕事のやりがい、仕事内容

3番目に多く挙げられる理由は、「仕事のやりがい、仕事内容」です。

「入社前に思っていた仕事内容と違った」と言って、最近の若い人たちが辞めていくことはよく聞く話です。また「誰も買わない商品を何とか売らないといけない」など、自分のやりたくない仕事や嫌いな仕事ばかりをやらされることで、苦痛に感じ退職につながることもあります。

辞めるのは簡単ですが、なぜ自分がその仕事をやる必要があるのかを、きちんと上司に確認してみましょう。仕事の目的や何か意図があるのだとすれば、きちんと説明してくれるはずです。

昔と異なり、一生同じ会社に勤め続けるということが常識ではなくなりつつありますので、「やっぱりこの会社は違う。」と感じたら、転職や新しい仕事を考える方がよいかもしれません。

労働時間

「体調を崩すほどの労働時間をさせられた。」「残業代が支払われていない」など、いわゆるブラック企業に入社してしまった方は、会社を早くやめた方がよいです。

いくら好きな仕事だとしても、法令遵守ができない企業で無理して働く必要は全くありません。働き続けることで、うつ病を発症したり、健康を損ねることになりかねます。

残業代をごまかされたり、体調を崩すほどの労働をさせられる会社にお勤めの方は、迷わず退職の道を選びましょう。

職場環境

女性たちが今後の生き方やキャリアについて考えた理由は、この「職場環境」です。

今まで当たり前だった「会社に出社して働く」ことが、コロナ禍で「自宅でも仕事ができる」ことに気付いたからです。女性は男性より、効率や働きやすさを求めます。

育児をしながら働く女性にとっては、自宅で仕事ができることは子どもの様子を見ることができますし、効率を求める女性には出退勤の時間を削減できることにつながり、とても魅力的だったのです。

退職する前に考えること

辞めたいと思っても辞める前に考えて欲しいことがあります。

私自身も20年超勤務した会社を辞めました。でも辞める前にすごく悩み、考え、決めました。
ですので、あなたにもしっかり考えた上で仕事を続けるか、退職するか決めて欲しいと思います。

なぜ辞めたいのかを考える

あなたはなぜ辞めたいのですか?
辞めたい理由の5つのうち、どれに該当しますか?

労働時間が長く残業代が払われていないとか、給料が働いた分に見合うほどもらえていないという理由ならすぐに辞めていいでしょう。人間関係や仕事内容が原因であれば、もう少し考えてみましょう。

もし、最後の「職場環境」が理由なら、コロナ禍であなたの会社の働く環境が変化するかもしれません。もう少し様子を見てもいいかもしれません。待っても変わらない様であれば、魅力的な職場環境の会社に転職することもよいでしょう。

人間関係が問題であれば、上司に相談して問題を解決してもらうことや人事に掛け合って配置換えをしてもらうことはやってみましたか?それさえもせずに、すぐに退職しようと考えるなら、転職してもあなたはうまくいきません。

仕事内容が理由の場合、あなたは何年今の仕事に携わっていますか?あなたのスキルや専門知識が誰よりも突出しているのであれば、希望する仕事にあなたをつけない会社を見限り、退職するのは妥当でしょう。

でももし、あなたにさほど専門能力がないのに、希望する職種でないからという理由で退職しようとするのであれば、次の会社に行ってもまたあなたは同じことを繰り返すでしょう。あなたは自分について、もう少しよく知った方が良いと思います。

自分のことを知る

もう一度あなた自身のことをよく理解しましょう。
あなたはどんな性格で、どんなスキルや専門知識があり、どんな職種の経験や適性があるか。あるいはやりたい仕事のため、資格や勉強をして新しい知識を身につけたなど。

もし自分の適性がわからないようであれば、最近の転職サイト等で診断を受けられますので、ぜひ分析してみましょう。

自分について見つめ直したら、再度退職したい理由と照らし合わせてみましょう。
いかがですか?やはり退職を選んだ方がよいでしょうか?

転職先を見つける

退職する方を選んだのであれば、退職前に転職先を見つけ、内定をもらいましょう。

まずは、転職先の条件をリストアップしましょう。
その中に、先ほど考えたあなたの適性に合った職種をしっかり入れましょう。
転職するのですから、今よりいい条件である必要があります。

ただし、全ての条件が揃うところから内定をもらうことはなかなか難しいと思いますので、条件の優先順位を考えておきましょう。複数社で悩んだ場合、その優先順位と照らし合わせながら考えるのがよいです。

無職の期間が長いと転職にも不利になります。できるだけ退職前に内定をもらっておくことをおすすめします。

退職の準備を行う

転職活動を開始したら、並行して退職の準備をしましょう。
会社にいつ退職届を提出するかなど逆算して考える必要があります。会社に返却するものを確認したり、上司や周囲にいつ報告するかなど、転職先のスケジュールと合わせて考えましょう。

また、退職理由も必要です。できれば円満に退職する方が手続き等もスムーズに運びますので、下記の様な理由を考えましょう。

・(今の会社ではできない)更なるスキルアップのため
・夢だった新しい仕事に挑戦する
・起業準備、起業する
・介護や家業を継ぐなどの理由で実家に戻る

こんな理由であれば、会社も無理に引き留めたりしないでしょう。
不平不満を理由にあげて退職することはできるだけ避けましょう。

退職した後のあなたの人生について

「退職した後、あなたの人生はどうなるのですか?」

これがあなたが考えるべき、最も大事なことです。
退職後、転職して今より幸せにならなければ、転職する意味は全くありません。

転職した後のあなたはどんな顔をしていますか?
新しい人生を歩んでいるあなたはどんな気持ちなんでしょうか?
転職後のあなたが、今のあなたに向かって言うとしたら、何て言うでしょうか?

退職する前に、これをしっかり考えてください。
この質問に明確に答えられるのであれば、あなたは退職し転職することが正解と言えるでしょう。

まとめ

私が退職を考えた最大の理由は、上記の理由のうち「人間関係」と「職場環境」でした。
それに気付いたのは、冒頭に書いたコロナ禍でのテレワークの時でした。

コロナ禍でのテレワークで強く思ったのは、今までできなかった、子ども達に「いってらっしゃい」と「おかえり」を言えてとても嬉しい!ということでした。
もっと、子どもと一緒にゆったりと過ごす時間が欲しいと思いました。
また、会社と距離を置くことで、上司からのプレッシャーがなく、心理的に解放された気持ちで仕事ができたこともとても大きかったと思います。

女性であれば、今は人生90年!40代半ばの私には、まだ折り返し地点とも言えます。
「一度しかない人生。やりたいことをやらなければ、後悔する!」そう思いました。

あなたが退職したい理由は何ですか?

あなたが退職してもっと生き生きと輝けるなら、私はあなたが新しい人生を歩むことを応援します!

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