男性の育児休暇取得を急ぐ理由

最近、多くの県や企業が男性社員の育児休暇取得を後押ししています。
それはなぜでしょうか?
2023年より、従業員数が1,000名を超える企業は、男性の育休取得状況の開示義務となりました。
さらに来年4月からは、300名を超える企業にも開示義務が必要となります。
そのため、まだ男性が育児休暇を取得する意識が低い企業あるいは従業員を少しでも減らすべく、
県や企業が男性社員の育児休暇取得のための啓発を急いでいると思います。

政府は、なぜ男性の育児休暇取得を推進するのでしょうか?
もちろん少子化を少しでも食い止めるためです。
男性が育児休暇を取ると、育児の大変さを身に染みて知ることになります。
頭で考えていた大変さより、遥かに大変なことがわかるはずです。
初めての育児となると、母としても初めてのことばかりで
女性は不安いっぱいで、特に産後の1ヶ月は夜も眠れず疲労もピークとなります。
そんな時に男性が日中でも子どもの面倒を見てくれると
その間だけでも身体を休めたり、息抜きをすることができるので、女性にもとても助かるのです。

男性が育児休暇を取得すると、いいことづくしです!
まずは、休暇を取ったご夫婦の絆が深まります。
育児はずっと続きますから、たとえ男性の育児休暇が終わってしまっても
限られた時間の中で効率的に仕事をしてなるべく早く帰宅するようになったり、
家事育児の分担にも積極的になったり、
ママへの労いや感謝の言葉を伝えるようになったりすることでしょう。

それだけではありません。
休暇を取得した男性は、自分の同僚で同じような環境の方や
多様な環境にいる人への理解が進み、
相手に対して親身になったり、配慮できるようになります。
もちろん、女性に対しても男性に対しても、です。
また「育児」という共通点で人脈が広がることもあります。
このように、男性の育児休暇取得者が社内に増えれば増えるほど
お互いに理解し合い、配慮できる組織になっていくのです。

私の推奨する『お互い様の精神』が女性だけでなく、男性にも広がっていきます。
ただここで心配なのが、今の日本では、結婚しない人や結婚しても子どもを持たない人が増えています。
そういう方からすると、「堂々と休めていいな」とか「私ばかり負担が増える」と思いがちです。

でもそういう人にこそ、私は伝えたいんです!
人生において、誰にでもいいこともよくないことも起こりうるんです。
たとえ『私は絶対に病気にならない!』と思っていたとしても、
突然事故に遭って入院するかもしれない。
パートナーが病気になったり、介護が必要になるかもしれない。
自分自身が病気になることだってあります。
そんな時に、今までご自身が誰かを助けてきた、あるいは支えてきた分お返しをもらってください。
誰かに迷惑かけていいんです。
その分今まで誰かのサポートしてきているんですから。
そんな時のために、今は誰かを支えてくださいね。

誰もが、誰かを支え、そして誰かに支えられて、社会は成り立っています。
みんなで『お互い様の精神』を持って、広げていきましょう。

さぁ、男性諸君、育児休暇をどんどん取りましょう!

 

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