「変えないこと」と「変えていくこと」
会社員時代に最も長く経験したのが経営企画の仕事でした。
その時に、「100年続く老舗企業」について研究したことがあります。
幅広い業界の企業で特色も様々でしたが、全てに共通することは今でも鮮明に覚えています。
100年も続くには、他の企業と比べてどんな努力や工夫が必要なんだろう?
そう思って調べてみたけれど、意外と単純なことでした。
すべての企業に共通していた点は、
「変えないこと」と「変えていくこと」をしっかり守ってきたことでした。
企業ごとに大切にしているものや考え方があります。
そこにしかない技術や人、もの、文化があります。
そんな中で、老舗といえば「伝統」や「文化」など
その企業ならではのものがあったと思います。
たとえ今まで大切にしてきたものでも、
時代の変化に合わせて「変えていくもの」と判断したのであれば変えていき、
時代が変わろうとも「ここだけは決して変えない」というものを分け
それを大切に継続していたのです。
だからこそ、それが100年以上も継続している理由でした。
それを受けて、ふと考えてみると
この法則って、企業だけでなく「ヒト」にも当てはまると思いませんか?
『VUCAの時代』と言われる、先の読めない今。
この時代をたくましく生き抜くために、
企業だけでなくヒトにも同じようなことが求められています。
その人らしさ、その人にしかない大切な資質は変えずに、
時代や環境などに合わせ、変えるべきところを変えていく。
そんな、芯となる部分をしっかりと持ちながらも変化への対応力を持った人財が
今後ますます貴重になると思っています。
つい変わっていくことに目が向きがちですが、
特に「ヒト」に関しては、「変わらないこと」が大切だったりします。
その人のよさ、その人にしかないところなど
意外と自分で理解してなかったり、長所を短所だと思っている場合も多く見受けられます。
自分のよさや自分らしさをまずは理解して、それから変化が始まるのだと思います。
そんなことも含めコーチとして、時代を生き抜く人財を輩出することに尽力していきたい。
改めてそう感じた今日この頃です。
そして、私自身も「変わらないこと」と「変えていくこと」を大切にしていきます!